BLOG
INTERVIEW

旅する理由になるサウナを全国へ

揚松 晴也 / 

リバティシップが手掛ける国産サウナブランド・ONE SAUNA(ワンサウナ)。かねてから人気を集めている同ブランドですが、今回新たに面白い試みをスタートさせました。

キーワードとなるのはサウナのオープンソース化。代表の揚松にその狙いを伺いました。

サウナの地産地消を

ーリバティシップの国産サウナブランド・ONE SAUNA(ワンサウナ)において、面白い動きがあるとお聞きしました。具体的な内容について窺えますか?

揚松:今回ワンサウナでは新たに、北海道の「道南杉」を使ったサウナ作りプロジェクトをスタートしました。

ワンサウナは宮崎県産のスギを使ったバレルサウナを販売していますが、そもそもは日本全国にあるさまざまな木材を有効活用することをコンセプトにしています。

木材を使った商品を作る上で課題となるのが輸送面です。木材を大量に輸送するとなると、どうしても大きなコストが発生し、価格が高騰してしまいます。また、近年ではカーボンオフの観点から輸送するトラックから排出されるCo2が環境面に与える影響も問題となっています。

こうした課題を解決するアイデアとして、私たちは地産地消によるサウナ作りができないかと考えました。その土地の木材を使って、その土地でサウナを作る。そうすることで、輸送コストや環境への影響を抑えることができ、日本全国にあるさまざまな木材を有効活用することができます。

このアイデアを実現するために、私たちはオープンソースという概念をサウナ作りに適応することにしました。具体的には、バレルサウナを作るための製作工程や図面を、パートナーに公開させていただいて、それを元に各地域でサウナを作ってもらうという仕組みです。Web業界で馴染みのあるオープンソースという考え方を、サウナ作りに活かす取り組みです。

ープロジェクトに関連して、現地の北海道で興味深いイベントが予定されているとお聞きしました。

揚松:北海道商工会議所主催で、2021年の11月、2022年の2月にサウナイベントが開催されます(https://saunacitysapporo.com/)。このイベントの中で、道南杉を使ったバレルサウナを利用していただく予定になっています。

旅する人生に、サウナを

ーこれまで日本の南に位置する宮崎を拠点に展開していたワンサウナが、今度は日本の北・北海道に進出する。サウナを軸に2つ地域が繋がった点も興味深いですね。

揚松:ワンサウナはもともとハミダシ学園というオンラインコミュニティから生まれたプロジェクトでした。ハミダシ学園には各プロジェクトを生徒会という形で運営しているのですが、その生徒会の1つ「サウナ部」の部長が、北海道在住でした。実は今回の道南杉を使ったプロジェクトも、そのご縁がきっかけでした。

ーそれ以外の地域でも、サウナプロジェクトが進んでいるそうですね。

揚松:先日、雑誌『商店建築』2021年7月号のサウナ特集として、ヤードワークス(Yard Works)と私たちが共同で開発した「サウナヤード」について、3ページにわたって掲載していただいています。

その特集でもお話させていただいたのですが、香川県の杉材を使ったバレルサウナの開発も現在進行中です。

ー最後に、今後の展開についてお聞かせください。

揚松:私たちは現在、「旅する人生に、サウナを」をテーマにしたサウナメディアコマース・サウナトラベル(SAUNA TRAVEL)を運営しています。

木材は地域や種類によって香りや特性に違いがあり、それぞれ違った特色を持っています。ワインには「テロワール」という言葉があり、それぞれの土地で収穫して作られたワインを、その土地を訪れ現地の食材と一緒に楽しみます。食の業界では一般的な考え方ですが、これをサウナの分野でも広げていきたい。

サウナトラベルの文脈でいえば、旅する理由になるサウナを全国へ広げていきたいですね。

これまでのサウナはフォーマットがある程度決まっており、宿泊先や地域による特色を感じられる機会は限られていました。

ワンサウナやワントラベルの取り組みは、それぞれの地域の魅力や特色をサウナと融合させることで、新たな価値を生み出そうとしています。

Author. 揚松 晴也 /